Field of Flux
金和 司/藤本 まり子/新宮 大史/鈴木 拓良/松下 竜也
2023年9月8日(金)-10月5日(木)
N project
この度N projectでは、2023年9月8日(金)から10月5日(木)まで、MATSUYAMA STUDIOに所属する5名の日本人アーティストによるグループ展「Field of Flux」を開催いたします。
ニューヨーク・ブルックリンの最北端に位置するグリーンポイントと呼ばれるエリアに建つビルの最上階、750平米にも及ぶ広大なスタジオで、総勢28名のスタッフが松山智一の作品制作に携わっています。その作家哲学や制作スタイルを共有し、緻密な作業の深部まで熟知するスタッフはその多くが自身もアーティストであり、ニューヨークを中心に国際的な作品発表を続けています。
本展はその中で金和司、藤本まり子、新宮大史、鈴木拓良、松下竜也の5名のアーティストを一堂にご紹介する日本初の展覧会となります。


金和司(かなわ つかさ 1986年生)は愛知県に生まれ、2005年名古屋市立工芸高等学校デザイン科を卒業後、ニューヨークへ渡ります。ハウスやテクノなどのダンスパーティーに着想を得た「Clubbing(クラビング)」から、音楽と動き、そこに自身の経験が融合された絵画作品を発表しています。
藤本まり子(ふじもと まりこ 1991年生)は、多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻を卒業後、現在はニューヨークに在住しアーティスト活動を続けています。印象的な眼差しの人物と郷愁を呼び起こす風景や想像のイメージを融合させた画面を、作家自身は鑑賞者が共感できる個人的な絵日記と位置付けています。
新宮大史(しんぐう たいし 1985年生)は、東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業後、2021年にNYへ渡り、現在は松山智一スタジオのペインティングスタッフとして活動しています。「ものごとの意味が発生するフィールド」についての興味を源泉に、情報化された現代社会の問題を軸とした、新しい提案やアイディアに満ちた作品を制作しています。
鈴木拓良(すずき たくら 1996年生)は、インディアナ大学ブルーミントン校絵画専攻(2019)、ワシントン大学セントルイス校視覚芸術専修(2021)を修了後、ニューヨークを拠点に活動しています。現代のデジタル技術と人間の関係性にフォーカスし、この関係が今日の社会をどのように形成しているかを比喩的に描いた世界観を作品中に展開します。
松下竜也(まつした たつや 1982年生)は東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業後、東京を拠点に発表を続け、2022年以降ニューヨークへと拠点を移します。かつての日本の美術表現に存在したドロドロぐちゃぐちゃしたある種不気味な側面を「視覚的触覚性」と呼び、それを過剰に有する作品を制作することで、日本の近代美術との繋がりから生まれる現代美術の新たな表現を目指します。
本展のタイトル「Field of Flux」は5人のアーティストがそれぞれの視点から作品の中で言及する「永続するもの」「流れ去るもの」という相対する概念から題されました。
この機会にN projectにてぜひご高覧ください。